理事長あいさつ

モノづくり「百名山」へ

 この春、長野県テクノ財団は「公益財団法人」へと移行し、新たな一歩を踏み出すことになりました。これまで皆さまから頂戴しましたご厚情に心から感謝申し上げます。
 ご存じのように長野県は、広大な県土を持ちながら山々に囲まれ、その約8割を森林が占めるという自然環境にあります。産業面から見れば必ずしも優れた立地条件とはいい難いこの地域が、蚕糸業から精密加工技術を持つ国内有数の工業県として発展を遂げたのは、厳しい自然環境と折り合いながらも独自の技術を磨き上げてきた進取の企業家精神にあったと思っています。
 その企業家精神と技術を礎に、「日本の屋根」から「先端技術に立脚した世界の屋根」へと導くべく進められた「浅間テクノポリス構想」と「テクノハイランド構想」によって当財団は設立されました。以来四半世紀にわたり、組織の再編を経つつも一貫して産学官連携による技術革新と人材育成を担う産業支援機関として歩んでまいりました。
 さて、人類社会の未来予想図には、様々な課題もあります。増加し続ける世界人口、高齢化社会を迎える先進諸国、地球規模の環境問題…、私はこうした課題の中にこそ成長のヒントがあると考えています。例えば、医療や福祉の現場、エネルギーや環境保全、災害への対応やサプライチェーンマネジメントなど其々の分野にある「課題解決」を目指すことで新たなるイノベーション=「次世代の核」が生み出されるように思います。
 このたびの公益財団法人移行に合わせ、次世代産業・リーディング産業の創出を支援するため、財団組織に「長野県イノベーション推進本部」を置き、その中に「新事業企画室」「ナノテク・国際連携センター」「メディカル産業支援センター」の3チームを配置いたしました。
 もとより長野県のモノづくり産業は多様で超精密加工技術などの得意技を持っており、グリーンイノベーションやライフイノベーション、さらには、航空宇宙分野にも果敢に挑戦いただけるようサポートして参る所存です。
 特定の傘下で甘んじるのではなく、それぞれが秀でたコア技術を磨き、自立した「百名山」となれば、地域経済はより強くなるでしょう。
 今後とも引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

平成24年4月1日
公益財団法人長野県テクノ財団
理事長 市川浩一郎

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